pampahumide’s diary

ぼうっとしてる時に思うこと

タップビール

二十代、バカみたいに酒を飲んでいた。

自傷的に飲んでいた。

飲み友達がいて、何時間も一緒に座っていた。

共通の関心もあまりなくて、なぜあの人といたかよくわからないが、

一緒にいてくれたことに、とても感謝している。

 

それはいいんだけど、なんだっけ。

 

今はもはや、あまり飲めなくなって、おいしいのが飲みたくなった。昔はサントリーホワイトが心からうまかったのに。アララトっていうのもおいしかったなあ。あと、2度と会えなかったあのラム酒。でもよくは知らない。だっておいしいのを飲んでも名前を覚える気がない。そんな中、タップビールって何が違うのか、あの機械から注いでくれると、たいていは、えらくうまい気がする。

 

一度だけロンドンに行ったんだけど、怖くてなかなかパブに入れなかった。歳をとってから行く異国の都会は肌触りが全然違った。ばあさんに男たちはやさしくない。全くムカつくことだ。いや、若かった自分を基準にしてるのがいけないんだけど。困った時は、移民のおじさんたちが、天使のように助けてくれた。あれはなんなの。

 

それはいい。最後の日、ありったけ勇気をふりしぼって一人でパブに入った。あんちゃんたちのいないパブ、ジャックザリッパーの時代からやっていますという売り込みのパブだ。時代の基準がヘンだけど。こういうのイギリス人だよね。

浅黒い肌に大きな目のきれいなお姉さんが、肘の皮みたいなローストビーフを出してきたけど、一緒に持ってきた、そこのビールが....!心から、初日からここに来なかったことを悔いた。心の中に千万石まんじゅうの、ザンバラ髪のおじさんがあらわれて言った。うまい、うますぎる。爽やかでかろやかで、イギリスのビールだから、ぬるかったはずなんだけど、全く気にならない美味しさだったんですよ。

 

タップの店、こっちにもあるから、しっぽ振って行く。高い。あとサイズが微妙だ。たくさん飲みたいから小さいといやだけど、大きいといろいろ飲めない。自分でも何が言いたいのかわからない。

酒は認知症によくないからほどほどにしてるけど、たまに飲むビールはおいしい。

 

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