金に困って、
2日がかりで、協力して4人を殺して、
全員仲良く死刑確定した一家がいる。
その実行犯が、手記を書いた。
(お金が欲しくて)
それを基にした、ルポルタージュを読んだ。
だいぶ昔の事件だ。
手記作者本人から、抗議されながら、
ライターさんが書いた、
ある意味、力作の一冊だけど、
まあ読んでいて楽しい事件ではなく、
はっきり言えば、胸糞が悪い。
手記は、次男によるものだが、
不思議なのは、
この4人家族の、家族としての力学が、
激しい犯罪の中で、全くブレない。
書いている本人に、
内省がないとか、洞察がないと言えば、
それきりだが、
組長=父、優しい涙もろい母、
エゴイストだけど冷静で自主的な兄、
家族に身を捧げる僕。
これに関しては、完璧な装置として、
暴力劇を回していく。
実行犯はある意味、
家族の殉教者である、自分に酔っている。
まあ覚醒剤でだいぶ頭がへんなんだけど....
はたから見ると、
ただ利用されてるだけ、
家族の誰も、この実行犯の次男のことなんか、
これっぽっちも本気で考えてないのに。
この実行犯も
自分の家族を守りたい
それだけのために
人の家族をいきあたりばったりに惨殺して
全然反省してない
(まあ覚醒剤で...以下略)
家族ってなんなんだろう???
日本人の国家幻想の、ど真ん中にも、
家族がいる。
この家族に連なってるという妄想で、
太平洋戦争を戦い抜いてきた。
日本国民は天皇陛下の赤子ってやつですね。
変換したら出ないくらいの死語だったけど
アカゴじゃないんだよね
セキシという....
人が最初に出会う、
差別や暴力は、
家族の中にこそあるのに。
なんでこんな家族に、
なんでも捧げちゃうんだろう?
真空では生きられないからなのかな?
まあそれだけの話なんですが。